魔除けと開運の鏡

魔除けと開運の鏡

近頃は風水鏡が密かに人気を集めているようですが、出来ることなら鏡は「置かない、見ない、映さない」ことです。これは玄関などの家族以外の人が出入りする場所に鏡を「置かない」、暗いところで「見ない」、家族以外の他人を「映さない」ことです。

鏡の正体

鏡は水であり、水は地上と地下の境、すなわち現世と現世であらざる世界の境界です。
鏡に映るのは鏡の前にあるものです。鏡の前にいる自分は実在しても、鏡の中の自分は実態が無い虚像です。
しかし、鏡の中の世界は虚像であるがゆえに、鏡の中の虚としての人間に憑依しているものまでが映ることがあります。
虚の世界のものがこちら側の世界に来ることはありませんが、映らないものを見てしまった人の記憶には残ります。
記憶の中には過去に存在しても現在は無いものもあり、鏡の中の虚の世界と一緒になり、過去に存在したものと同じ認識となります。
自分や家族ならば兎も角、見ず知らずの訪問者に憑いているものまで映すことは障りの原因となるので避けたほうが良いのです。
それ故に、室内に招き入れない来客者などまで、鏡に映すことは避けるべきで、不特定多数が訪れる玄関には鏡を置くべきではありません。

鏡の本質

鏡は人を映すもので、風景や室内を映すものではありません。
店舗などでは、鏡を利用して狭い空間を広く見せる手法がとられることも多いですが、家庭では、「あるがまま」を最良とするので、鏡を「錯覚」させる道具として使うのは好ましくありません。
狭い場所は狭いと感じ、暗い場所は暗いと感じることで、住み替えの原動力にもなります。
「ありのまま」を映す鏡の力を「虚を映して錯覚させる」ような使い方をすると、住む人が本来出せるパワーを奪ってしまうこともあります。
そもそも、鏡は自分が自分を見るもので、自分の姿や家の内情を人に見せるものではありまえせん。
風水では鏡に映った人を「もう一人の人」とも見ます。
そして鏡の中の人は、鏡の置き場所によって、敵にも味方にもなります。
鏡の中の「人」をコントロールして、弱い家にするか強い家にするかは、置き場所次第です。

鏡を置くべき場所

鏡の象位は「水」ですので、水が使われる場所とは親和性があってとても馴染みます。
このため、鏡の置き場所として最もふさわしいのは「洗面所」で次が「脱衣場」、風呂場も良い場所ですが、入口と窓の正面は避けましょう。
台所も流しで水を使いますが、台所は本来「かまど」で「火」の場所なので相性はあまりよくありません。置く場合はどこから見ても火が写らない場所にしましょう。
鏡に風景が映っているときは外にも内部の様子が鏡に映って見えています。
防犯的な見方からも、家の内部は外から見えない方が良いのですが、不用意に鏡を置くと本来外側から見えないようにしているはずの寝室や風呂の内部などが、鏡に映って見えてしまうので注意しましょう。
たとえば、風呂場や脱衣場の鏡に外の風景が映る場合、外からは風呂場や脱衣場の様子が鏡に映って見えています。
一見、人がいないような風景でも車の中や木陰や林の中に人がいることも多いのです。
風景を見たいなら、きちんとした格好をして窓から直接見るようにすべきです。
大事なことは鏡に家の内部が映らないように配置することです。
また、寝室に鏡を置くときは、ベッドや布団から直視できる場所は避けましょう。
寝室の第一義は睡眠で、安心してぐっすり眠れることです。
普通は、そばに鏡があると、落ち着いて眠れないものです。
SEXで鏡に映る姿でないと興奮できない人は浮気癖があるとも言われてるので、鏡を置かないことで浮気を防げるかも知れません。

スキだらけと防犯は紙一重

たとえば、お店などでは、レジの後方へ鏡を置くとレジの中のお金がお客から丸見えになります。また、多くの店では予備の釣り銭や、スタッフの貴重品などをレジ台下にしまっていることも多いので、それも見えてしまいます。
逆にお客の後ろに鏡を置けば、お客が自分の後ろに何かを隠していても分かります。
こうすれば釣り銭詐欺や凶器を持ったお客も見抜けますが、そういう人達に限って鏡に敏感に反応するので、鏡を置くことでトラブルの抑止にもつながります。

鏡の形

鏡の形には一般的な四角い鏡のほか、八角形の鏡や円形の鏡など色々なタイプの鏡があり、どれをおいても構いませんが、自分や人の姿が完全に映るように鏡部分に模様の入っていないものを選びましょう。
八角形の鏡を置くと良い、という方がいますが、これは鏡の周囲に卦の「兌・乾・巽・離・坎・震・坤・艮」の図柄を配置した八角形の「八卦鏡」から来ています。
水晶玉などもそうですが、八卦鏡もぱっと見には模様付の八角形の鏡のように見えますが、用向きによって中心の鏡が平面のもの以外に凹鏡凸鏡があり、さらに周囲の図柄が異なるものなど多種あるので、意味や用法が分らないときは不用意に置かないことです。
また、周囲の「兌・乾・巽・離・坎・震・坤・艮」は気学の「傾斜法」にも使われ、その場合は中心は中宮として、家主の回座に左右されるので、置くときはこれらを理解した上で用法にあったものを入手するべきです。
一番大事なことは、地震などのときに、鏡が落ちて割れないようにすることと、来客者が触れたときに倒れたり、はずれたりしないようにすることです。
できれば、壁に、がっちりと取り付けておくほうがよいでしょう。
鏡選びのポイントは次の三つです。
◎ある程度大きいもの。
◎金属やガラスではなく、木枠などの柔らかい素材で縁取りされていること。
◎鏡面に模様や彫りが無い無地で顔と身なりを正しく映せること。
なお、玄関と鏡については、吉相の家の目安は明るい玄関と、吉相の家は玄関に鏡を置かないでも解説しています。